厚労省とPMDA、米FDA主導の抗がん剤国際審査枠組み「Project Orbis」に正式参加
厚生労働省および独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、米国食品医薬品局(FDA)が主導する抗がん剤の国際共同審査枠組み「Project Orbis(プロジェクト・オルビス)」への正式参加を決定し、発表した。参加決定は2026年9月10日付で、翌11日に公表された。
Project Orbisは、FDAのオンコロジー・センター・オブ・エクセレンス(OCE)が2019年5月に創設した医薬品審査の国際協力プログラムである。新規の抗がん剤を対象に、各国規制当局が審査情報を共有しながら並行して審査を進める仕組みを持つ。これまで米国に加え、カナダ、オーストラリア、英国、スイス、シンガポール、ブラジル、イスラエルの規制当局が正式加盟している。日本は2022年からオブザーバーとして参加を続けていたが、今回正式メンバーとして加わることになった。
正式参加に伴い、厚生労働省とPMDAはFDAをはじめとする各国の規制機関とより緊密な情報交換を行い、共同審査を実施することが可能となる。海外で承認された有効な抗がん剤が国内で遅れて承認される「ドラッグラグ」や、国内で開発そのものが行われない「ドラッグロス」は医療上の重要な課題となっており、審査の迅速化による早期実用化が期待される。
厚生労働省は今回の決定に際し、「これを機に、抗がん剤領域における日米協働をより一層深めるとともに、日本での抗がん剤の開発の促進、FDAとのProject Orbis対象品目の審査協働を進めることで、ドラッグラグ・ロスの解消を目指してまいります」とコメントを発表した。今後は対象品目の選定や日米間の実務的な連携体制の構築を進め、日本市場における革新的ながん治療薬へのアクセス改善を図る方針だ。
