ジャパンディ小田 容子

カリフォルニア在住の日本人インテリアデザイナーとして、私は常に日本建築とスカンジナビアデザインに魅了されてきました。“ジャパンディ”が流行する以前から、クライアントのプロジェクトでジャパンディスタイルを取り入れた空間を作ることがよくありました。東洋と西洋が融合したようなこのスタイルは、私にとっては自然なことなのです。今日は、このユニークなスタイルについて、そして “ジャパンディ”の謎を解き明かすために、すべてをお伝えしたいと思います。

“ジャパンディ”とは？

ジャパンディとは、日本のミニマリズムと北欧の機能性を融合させたスタイルです。自然との深いつながり、心地よさ、シンプルで洗練された雰囲気、落ち着きと温もりをデザイン全体に与えることを目的としています。それは、北欧で人気の「ヒュッゲ」（居心地の良さを表す概念）と「侘び寂び」（日本の不完全美の考え方）を融合させたようなものです。この2つの考え方が絶妙にマッチしているからこそ、近年、ジャパンディが人気なのだと思います。この言葉にはまだ馴染みがないかもしれませんが、本日ご紹介する画像を見れば、きっと目にしたことのあるスタイルがあるはずです。

ジャパンディの美しさの例

ジャパンディのユニークな特徴

1. ジャパンディの最大の長所は、環境にやさしいということです。デザインに関わる職人の技の美しさを尊重し、重視するスタイルで、私たちを取り巻く環境への影響を最小限に抑えるよう働きかけています。

2. 日本、北欧ともに自然への畏敬の念があるため、自然素材やエレメントを選択し、周囲の景観と調和します。

3.ジャパンディは通常、中間色と対照的な色を1色ずつ使用します。この色は、最もミニマルなデザインでさえも際立たせ、ドラマチックなタッチを加えることができるのです。

4.ジャパンディの中ではきれいな線や形が目立ち、家をより美しく見せることができます。

なぜ今、ジャパンディが人気なのでしょうか？

ジャパンディスタイルは、持続可能性に主眼を置いており、エコな美しさを求める消費者が増えていることから、その人気が高まっています。また、新型コロナウイルスが大流行し、ジャパンディの人気が急激に高まったことも理由のひとつです。特に緊急事態宣言での自宅待機や隔離期間中に家にいる時間が長くなったことで、より自然に触れたいと思うようになったのでしょう。

ジャパンディスタイルを取り入れるには？

ジャパンディスタイルを自宅に取り入れるための、一番のヒントをいくつかご紹介しましょう。

• 目的と機能性を重視し、ごちゃごちゃしたスペースをなくす。
• クリーンなラインとオープンスペースで部屋をデザインする。
• 地球に優しく、安全なものを選ぶ。木、竹、植物、緑などの有機的な要素を使う。
• 手織りや手作りの装飾品、家具、アクセサリーは長持ちするものを選ぶ。
• 暖色系のアースカラー（ニュートラル、オリーブ、セージ、錆）と寒色系（ブルー、ホワイト、グレー）のカラーパレットを組み合わせて使用する。

素敵なジャパンディスタイルをあなたのお家にも取り入れていただけると嬉しいです！

小田　容子

プリンシパルデザイナー

yokointeriordesign.com
[email protected]

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