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技術・開発

12月4日に発生した日本航空の重大インシデントに対する対応について

12月4日に発生した日本航空904便・ボーイング777型機の重大インシデントについて、同機の左側のエンジンのファンブレードの破損からエンジンの損傷に至った可能性が考えられることから、同日に、同系列のエンジンを搭載する国内航空会社に対し、ファンブレードの緊急点検を指示し、点検の結果、問題ないことが確認されました。

12月4日11時51分頃、那覇空港発東京国際空港行きの日本航空904便・ボーイング777型機が、那覇空港の北約100キロメートルにおいて、左側のエンジンに不具合が発生したため、同空港に引き返す事案が発生し、到着後の点検で、同エンジンのファンブレードやエンジン・カウル(覆い)等に損傷が認められました。
 本件は、航空法施行規則第166条の4第7号の発動機の破損(破片が当該発動機のケースを貫通した事態に限る。)に該当する事態に準ずる事態(同条第18号)であり、重大インシデントに該当することから、運輸安全委員会による原因等の調査が行われています。

国土交通省の対応

 [1]12月4日に日本航空に対し、運輸安全委員会の調査の進捗に応じた必要な措置を講じるとともに、その進捗を待たずして、エンジンメーカーと連携し想定しうる原因を考慮して当面の再発防止策を実施するよう指示しています。

 [2]同日、ファンブレードの破損からエンジンの損傷に至った可能性が考えられることから、同系列のエンジンを搭載した航空機を運航する国内航空会社に対し、次回の飛行までに当該エンジンのファンブレードの緊急点検(詳細目視点検及び変形や凹みを確認するための触診点検)を指示し、点検の結果、問題のないことを確認しました。

※同系列のエンジンを搭載した航空機の我が国の登録状況
 日本航空:13機(事案発生機及び整備のためエンジンを取下ろしている3機は点検未実施)
 全日本空輸:24機 
 (現在、我が国に乗り入れている外国人国際航空運送事業者の航空機で同系列のエンジンを搭載したものはありません。)

 なお、当該航空機及びエンジンの設計製造国政府である米国連邦航空局に対し、本事案の発生を通知するとともに、原因究明及び再発防止の協力を要請しており、引き続き、本事案に関する情報収集を行い、必要な措置を講じて参ります。

 出典:国土交通省ホームページ (当該ページのURL https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10_hh_000193.html)

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