石川さゆり、職場でのライブを「初めての体験」と振り返る『tiny des…

歌手の石川さゆりが5月9日、NHKの音楽番組『tiny desk concerts JAPAN 石川さゆり feat. fox capture plan』（NHK総合、6月2日深夜0時25分放送）の取材会に出席した。

「小さな机のコンサート」を意味する『tiny desk concerts』は、米国の公共放送NPR（National Public Radio）が2008年に開始したインターネット発の音楽プラットフォームである。“tiny”が示すとおり、アーティストが実際に小さな机の前でパフォーマンスを行うのが特徴だ。これまでにテイラー・スウィフトやBTSなどの世界的アーティストも出演しており、その親密で臨場感あふれる演奏は、世界中の音楽ファンに支持され続けている。

番組の特徴は、実際のオフィス空間でライブを行うという独自のスタイルにある。スタッフが日常業務を行う職場に楽器が持ち込まれ、アーティストの歌声がその場に響き渡る。音楽と日常が融合し、視聴者はその特別な瞬間を共有できるのが大きな魅力だ。

今回の収録はNHKのオフィスの一角で行われ、約200名のスタッフが見守る中、石川はその場限りのライブパフォーマンスを披露した。記者から「オフィスで歌唱された経験は？」との質問が飛ぶと、「あるわけないじゃん！」と茶目っ気たっぷりに返し、会場の笑いを誘った。

続けて石川は、「本当に初めての経験です。普段歌っている場所とは全く異なり、オフィスですから手元まで全てが明るく、一番後ろにいらした皆さんの表情まで鮮明に見えました。長年歌っていても、このように新しい経験ができるのだと改めて実感しました。今日は心からワクワクしましたし、本当に楽しかったです」と、この異例のステージへの新鮮な喜びを語った。

さらに、「最近はアコースティック編成で歌う機会も増え、その楽しさを噛み締めています。大きなホールだけでなく、小さな空間での演奏も積極的に行っていますが、こうして皆さんが実際に働いている職場で歌えたのは、本当に刺激的で新鮮な体験でした。私たちの歌は、暮らしや仕事といった日々の営みの中に流れているもの。演奏中、うんうんと頷きながら聴いてくださる皆さんの顔を見ながら歌えたことが、何よりも嬉しかったです」と述べ、音楽が日常生活にもたらす影響を再認識していた。

『tiny desk concerts JAPAN』は、NHKがNPRからライセンス供与を受け、2024年春に日本版の制作を開始した注目のプログラムである。2025年4月からはSeason 2が始まり、総合テレビおよびNHKワールド JAPANにて毎月1回放送される予定だ。

石川が出演する回では、先鋭的なサウンドで注目を集めるインストゥルメンタルバンド・fox capture plan（フォックス・キャプチャー・プラン）との共演も実現。この貴重なパフォーマンスは、NHKワールド JAPANにて5月25日11時10分、同日19時10分、さらに5月26日0時10分および同日6時10分に放送予定。NHK総合では、6月2日深夜0時25分から放送される。

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