IEEEの最新グローバル調査 「2024年以降のテクノロジーインパクト: IEEEグローバルスタディ」を発表 AIは2024年の最重要テクノロジーに 日本国内でもAI関連技術が注目度トップ – Net24
IEEE(アイ・トリプルイー)は、米国、英国、中国、インド、ブラジルの世界的なテクノロジーリーダーを対象とした最新の調査「2024年以降のテクノロジーインパクト:IEEEグローバルスタディ」の結果を発表しました。350人の最高技術責任者(CTO)、最高情報責任者(CIO)、ITディレクターを対象にしたこの調査では、2024年の最も重要なテクノロジーとその今後の動向を取り上げています。
■2024年に最もインパクトをあたえる業界は電気通信、製造、金融
本調査の回答によると、2024年にテクノロジーインパクトを最も受ける業界のトップ5は以下のとおりです。
・電気通信 ― 41%
・製造 ― 39%
・銀行・金融サービス ― 39%
・自動車・運輸 ― 31%
・エネルギー ― 31%
■AIは2024年の最重要テクノロジーになり、世界経済全体で様々な方法で利用される
2024年にはどのようなテクノロジー分野が最も重要になるのでしょうか?十数のテクノロジー分野の中からトップ3を選択してもらいました。
・生成AI、機械学習(ML)、自然言語処理(NLP)を含む人工知能(AI) ― 65%
・AR、VR、複合現実(MR)を含むクロスリアリティ(XR) ― 28%
・クラウドコンピューティング ― 24%
その他の重要な技術には、5G(22%)、電気自動車(20%)が挙げられました。
この調査によると、2024年にはデータを最適化し、複雑なタスクを実行し、人間のように正確な意思決定を行うことができるAIアプリケーションとアルゴリズムが様々な方法で使用されることが示されています。調査対象となったテクノロジーリーダーたちは、来年にAIが活用される可能性の高いアプリケーションとして、以下を選択しています。
・リアルタイムでのサイバーセキュリティ脆弱性の特定と攻撃防止 ― 54%
・サプライチェーンと倉庫の自動化による効率向上 ― 42%
・ソフトウェア開発の支援・加速 ― 38%
・カスタマーサービスの自動化 ― 35%
・採用候補者の選考、採用・雇用プロセスの時間短縮 ― 34%
・疾患マッピングと創薬の迅速化 ― 32%
・公共電力源の自動化・安定化 ― 31%
調査参加者に、2024年において、AI駆動ソフトウェアによって効率化される職業の割合を質問したところ、回答者の41%が26~50%の職業が効率化されると答えました。また、1/4以上(28%)が1~25%と答え、26%が51~75%、5%が76~100%と答えています。
■本調査について
「2024年以降のテクノロジーインパクト:IEEEグローバルスタディ」は、米国、中国、英国、インド、ブラジルにおける銀行・金融サービス、消費財、教育、エレクトロニクス、エンジニアリング、エネルギー、政府機関、医療、保険、小売、テクノロジー、電気通信など、様々な業界で1,000人以上の従業員を擁する組織のCIO、CTO、ITディレクター、その他テクノロジーリーダーを含む350人を対象にして調査を実施しました。調査の実施期間は2023年9月19日~23日です。
■日本国内における注目分野
日本国内における注目分野を調査すべく、全国の理系大学生・大学院生を対象にアンケートを実施いたしました。
『2023年、電気・情報工学分野で最も注目されたと思う分野はどれだと思いますか』という問いに対して、『生成AI』と回答した方は50%と半数を占める結果となりました。次いで、『情報ネットワーク、情報セキュリティ』(5.9%)、『機械力学、メカトロニクス』(5.6%)、『ロボティクス、知能機械システム』(5.3%)となりました。やはり、日本国内でも『生成AI』のインパクトは大きかったことがわかります。
また、『2024年以降、電気・情報工学分野で最も注目されると予想する分野はどれだと思いますか?』という問いに対しては、前の問いと同様『生成AI』(38.0%)がトップとなり、次いで『汎用人工知能(AGI)』(15.2%)が上位にランクインする結果となりました。日本国内の学生もAI関連技術に注目し、期待していることがわかります。
■調査について
【データ出典】
調査方法 :インターネットによる調査
調査対象 :全国にお住まいの理系大学・大学院生
調査期間 :2023年12月
調査エリア:全国
サンプル数:374名
■IEEEについて
IEEEは、世界最大の技術専門家の組織であり、人類に恩恵をもたらす技術の進展に貢献しています。160カ国、40万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する非営利団体で、論文誌の発行、国際会議の開催、技術標準化などを行うとともに、諸活動を通じて世界中の工学やその他専門技術職のための信用性の高い「声」として役立っています。IEEEは、電機・電子工学およびコンピューターサイエンス分野における世界の文献の30%を出版、2,000以上の現行標準を策定し、年間1,800を超える国際会議を開催しています。
詳しくは http://www.ieee.org をご覧ください。