金融庁、「保険会社向けの総合的な監督指針」の一部改正案を公表し意見募集へ
金融庁は2026年9月11日、「保険会社向けの総合的な監督指針」の一部改正案を公表し、行政手続法に基づく意見公募(パブリックコメント)を開始した。企業内代理店に関わる規制の再構築や独占禁止法遵守態勢の強化などを盛り込み、保険会社に対する監督基準を厳格化する内容となっている。意見募集期間は9月11日17時00分から10月13日17時00分(必着)までで、案件番号は225026063として受け付ける。
今回の改正案は、損害保険業界を取り巻く構造的な問題への対応として取りまとめられた。2024年6月25日付の「損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議」報告書、ならびに同年12月25日付の金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」報告書の提言を反映した内容となっている。
改正案の骨子は大きく3点に分かれている。第1の柱は「企業内代理店に関する規制の再構築」である。事業会社と人的・資本的に密接な関係にある企業内代理店を巡り、取扱保険料などのうちグループ関係者向けが占める割合を制限する特定契約比率規制を見直す。また、代理店手数料の支払いが実質的な保険料の値引きや割戻しにつながっている取引形態の是正を図る。
第2の柱は「独占禁止法遵守態勢の構築」だ。企業向け保険取引などにおける価格調整やカルテルといった法令違反リスクを低減するため、保険会社社内におけるコンプライアンス管理態勢の確立と実効性確保を求める監督方針を規定している。
第3の柱には「企業向け損害保険商品のモニタリングの高度化」を据えた。大企業向け保険を中心とする取引の実態や商品設計について、保険会社のガバナンスが適切に機能しているかを監督当局が把握・検証できる態勢を整える。
金融庁はパブリックコメントで寄せられた意見を精査したうえで、所要の手続きを経て改正指針の適用を開始する予定である。
