坂本龍一さんが手掛けた映画『怪物』の音楽について、是枝裕和監督が語る「映像とマ…」
映画『怪物』の試写イベントが、8日の都内で行われ、メガホンを取った是枝裕和監督が登壇。この映画音楽の担当者、今年3月28日に71歳で亡くなった世界的音楽家・坂本龍一さんとの仕事内容を明かした。
ちなみに、この映画は、大きな湖のある郊外の町が舞台となっていて、登場人物それぞれの視線を通した「怪物」探しが描かれ、その結末に心揺さぶられるヒューマンドラマ。2018年のこと、映画『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いている是枝監督は再び、この最新作によって、来週から始まるそのカンヌ国際映画祭【コンペティション部門】に臨む作品でもある。
坂本さんについて「亡くなられたのは本当に残念ですけれども、最後にこういう形でご一緒できたことは、自分にとって誇りです。いや、自分自身のことより、この作品には坂本さんの音楽が必要だった。できあがった作品を観ると、誰よりも自分が強く感じています」と今の思いを語った。
坂本さんへは手紙で依頼し、また、手紙で返事が来たそうだ。坂本さんからは「(作品)全部を引き受ける体力は残っていないけれども、観させて頂いた作品はとても面白くて、音楽のイメージが何曲かあるので、形にしてみます。気に入ったら使ってください」と、やり取りを明かした。
書き下ろしの2曲が届いたほか「今まで発表した曲も構いませんというお話も頂いて、昨年暮れに発表されたアルバム『12』からも数曲、選ばさせてもらいました」と具体的な中身も示した。
音楽と共に出来上がった映画について、是枝監督は「映画のために当てて作って頂いた2曲、そして、『12』から使わせて頂いた曲も、ちょっと言い方が難しいのですが、本当にこの映画をご覧になって頂いたんじゃないかと思うぐらいに、映像と音楽がマッチしていまして、まるで作品の中から聞こえてくるように存在していて、とても不思議な気持ちを抱いています。本当に感謝しています」と、改めての思いも口にしていた。
今日の試写イベントには、是枝監督のほかに、キャストの安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、中村獅童、そして、脚本を担った坂元裕二氏も登壇していた。
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