技術・開発

進化するEV車の接合ニーズに対応しラインアップ増強  高信頼性インバータ式抵抗溶接機「NRW-IN900P」販売開始- Net24ニュース

日本アビオニクス株式会社(本社:横浜市都筑区、社長:竹内 正人)は、車載電装品や電気部品市場に向けて「高信頼性インバータ式抵抗溶接機 NRW-IN900P」の販売を開始します。当社がこれまで販売してきました「高信頼性インバータ式抵抗溶接機 NRW-IN400PA」の基本性能を引き継ぎながら、より大電流の通電が求められる「大型モーター」や「車載電装品」の市場に対応した製品となっております。

大容量インバータ式抵抗溶接機_トランス【NRW-IN900PNT-IN32K444】

「脱炭素社会の実現」に向けて全世界で推進されている二酸化炭素(CO2)削減の取り組みにより、EV車の市場が急速に拡大しています。それにともない、車載用リチウムイオン電池だけでなく、駆動用の大型モーターの需要が拡大しています。また大電流に対応したバスバー、ハーネス、ブレーカー、接点などの電気部品の需要も増加しています。

今回当社は「大型モーター」や「車載電装品」市場における大電流対応や生産性向上、といったニーズに対応する「高信頼性インバータ式抵抗溶接機 NRW-IN900P」および「高効率トランスNT-IN32K444」を開発し、最大出力電流32000A(NT-IN32K444 AC400V仕様時)の高出力を実現しました。

現在、トランスやコイルなどに使われるマグネットワイヤーの接合は、絶縁皮膜を除去したあとで、端子にはんだ付けする工法が主流となっていますが、生産の効率化のため、皮膜を除去することなく、マグネットワイヤーと端子を直接接合するヒュージング工法が注目されています。ヒュージング工法ははんだレスのため、はんだ付けの課題である耐温度環境や耐振動の点でもメリットがあります。本製品の大電流出力と多彩な新機能により、確実な電気的導通と安定した仕上がり寸法が求められるモーターなどを高精度にヒュージングすることができます。

なお、本製品は2023年5月17日(水)~19日(金)に大阪で開催されます「2023関西高機能素材Week展」に出展いたします。

<「高信頼性インバータ式抵抗溶接機 NRW-IN900P」の特長>

■最大溶接電流32000A(当社従来製品比2倍)

専用トランスNT-IN32K444(AC400V仕様)を使用することにより、最大32000A(使用率5%)の出力を得ることが可能です。大電流、長時間通電を必要とする大型モーターのコイルと端子のヒュージングや、銅など高伝導材料の溶接に適しています。

■インバータ周波数自由選択式で多品種対応が可能

制御周波数を2kHz(通電時間分解能0.5ms)、4kHz(通電時間分解能0.25ms)、5kHz(通電時間分解能0.2ms)と切替えることが可能です。プログラム番号毎に周波数が選択できるため、ワーク毎に最適な周波数で通電できます。高周波制御は電流リップルが少なく、スパッタの飛散を抑制できるため、高品質な溶接が可能です。

■仕上り寸法を安定させる3つの新機能

(1) パルセーションモードでの多段、長時間通電

UP、DOWNスロープをつけた最大8フェーズ、24秒のパルセーション動作が可能です。大電流の通電が求められる「大型モーター」や「車載電装品」の市場で活用していただけます。マグネットワイヤーと端子のヒュージング接合時に、多段、長時間の通電設定により潰れ過ぎを抑制し、端子の仕上り寸法の精度を向上させます。

(2) センサー入力による通電中補正機能

外部センサーの信号を起点とした、通電停止や通電フェーズの移行が可能です。例えば変位センサーの信号が一定のレベルに達したことを起点に瞬時に通電停止することで、溶接の仕上がり寸法を安定化します。またオフセット機能により、通電中の出力のアップダウンに対応し、潰れ不足や潰れ過ぎを抑制します。

(3) アナログ入力制御機能

外部からのアナログ信号入力により、通電波形をリアルタイムに制御する新機能を開発しました。これによりPLCコントロールによるリアルタイム制御が可能となり、例えば放射温度計の信号入力により過剰な発熱を抑え、潰れ過ぎを抑制します。

■条件出しに便利な溶接波形モニタリング(新機能)

プログラムボックスNA-PB100

プログラムボックスにより、溶接波形(電圧/電流/電力/抵抗)をモニターすることが可能です。条件設定時に波形を確認して条件の微調整を行うことができ、条件出しの際の使いやすさが向上しました。

プログラムボックスNA-PB100

【接合事例】

銅端子・マグネットワイヤー

圧着端子・マグネットワイヤー

<主な仕様>

電源主な仕様

トランス主な仕様

日本アビオニクス株式会社: https://www.avio.co.jp/



出典:@Press

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