竹中平蔵氏、10年後の未来を見据えてメッセージ「実現すべき改革を断行するに尽きる…
経済学者・竹中平蔵氏が、28日の都内で開催されたカンファレンス『モノづくり未来大会議 2024』にゲストスピーカーとして招かれ、『日本がもう一度”経済成長”を叶えるために 〜製造業の可能性〜』と題した講演を行った。
製造業DXのサポート企業・キャディ社が手掛ける『モノづくり未来大会議』は、今年で3回目の開催。モノづくり産業における新たな視点や解決策を探求しようと、合計13回のセッションを並べていて、参加された方々の行動を変えるための提案がそれぞれあった。
『モノづくり未来大会議 2024』より
同カンファレンスのトップバッターを務めた竹中氏は、来場者に向けて「10年後の未来、一体何が起こるのか?」とこれから起こるであろう大きな問題、その想像を促した。
「予測としてですね、日本の生産年齢人口がどんどん減少していって、1000万人が減ると言われています。今、製造業で働いている人の全員を合わせて1050万人、その全員のボリュームがなくなる。そして、これから人口の3分の1が高齢者となる。これからの2030年代に向けて、この10年間に起こることを想定して、当然、生産性を上げなければいけない。デジタル化も本気でやらないといけない。政治家も政府も、そして企業も同じ立場です。生成系AIをまともに、私たちはどう使えるかを考えなければいけない」と訴えた。
「経済成長、そして、日本が競争力を回復して成長を高めるためには、やるべき改革をちゃんとやりましょう、その一言に尽きます。そこでは、いかにやっていくかという工夫と、やはり決意と計画があるかどうかに尽きるんだと思います」とキッパリ語った。
「トヨタ自動車の会長、経団連の会長であった奥田(碩)さんがですね、とても良いことを仰いました。私たちは何をやるべきかっていうのは、全部、本屋に行けば全部書いてある。それをやるかやらないかだと」
「やっぱり長期の視点を持つこと。 そこが今、私たちにとって非常に重要だと思います。成長が鈍化しているのは、これは決して政治家だけが悪いのではなくて、今、日本全体、国民自身が将来をどの程度、真剣に考えているのかということも問われています」といい、ライドシェアを一つの話題にしたときには、既に大きな成果も上げている他国の実例を紹介しながら「日本もどうか、建設的な議論を進めてほしい」と口にしていた。
竹中氏の後には、脳科学者の茂木健一郎氏が登壇し。そこでは「AI時代の製造業を強くする「集団的知能=CI」時代の幕開け」と題したセッションを繰り広げていた。
『モノづくり未来大会議 2024』より
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