通俗科学

イプシロンロケット6号機による民間小型SAR衛星の受託打上げおよび革新的衛星技術実証3号機打上げスキームの一部変更について- Net24

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、大学や研究機関等に対する新規要素技術の実証や新規事業につながる技術の実証機会提供を目的として、革新的衛星技術実証プログラムを推進しており、昨年度の革新的衛星技術実証2号機に続き、今年度は同3号機の打上げを予定しています。革新的衛星技術実証3号機では、大学、企業等合わせて15機関からの提案を選定し、部品・コンポーネント・サブシステムの7つの実証テーマをJAXAが開発する「小型実証衛星3号機(RAISE-3)」に搭載して実証する他、超小型衛星3機、キューブサット5機の衛星の軌道上実証を行います。

 この度、JAXAは、イプシロンSロケットの打上げ事業者として選定された、株式会社IHIエアロスペース(以下、IA社)からの提案を受け、革新的衛星技術実証3号機の打上げ機であるイプシロンロケット6号機に、株式会社QPS研究所の小型SAR衛星2機を同時搭載(有償受託打上げ)すること、また、それに伴い、革新的衛星技術実証3号機の打上げスキームの一部を変更し、超小型衛星3機をIA社がサービス調達する別ロケットで打ち上げることを決定しましたのでお知らせいたします。

 IA社提案は、革新的衛星技術実証3号機ミッションの意義を保ちつつも、我が国の基幹ロケットである、イプシロンロケットの利用拡大等の意義を高める取組みです。
なお、民間小型SAR衛星の搭載に必要となる追加的な措置(搭載構造の新規整備、別ロケットによる超小型衛星3機の打上げ等)はIA社が実施いたします。

 今般の意義に鑑み、打上げスキーム変更の協力にご合意をいただきました、超小型衛星開発機関の金沢大学、東京工業大学、静岡大学関係者各位に深甚の謝意を表します。

 JAXAは、更なる国際競争力強化を目的としたイプシロンSロケットの開発をIA社と協働して引き続き進めていくとともに、今般の民間小型衛星群打上げの実現により、我が国における衛星コンステレーション構築を含むイプシロンロケットの利用価値の向上を目指すとともに段階的かつ着実な民間移管を推進してまいります。

【参考資料】
2022年4月22日(金) 宇宙開発利用部会(文部科学省 科学技術・学術審議会) 報告
「革新的衛星技術実証プログラム 革新的衛星技術実証3号機の概要および打上げスキームの一部変更について」PDF(2.21MB)

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(c) 宇宙航空研究開発機構(またはJAXA)- 掲載URL

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