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OpenAI CEO、AI依存の心理的リスクに警鐘 「便利さ」と「安全性」の両立課題

米AI開発大手OpenAIのサム・アルトマンCEOは、同社対話型AI「ChatGPT」の利用が一部ユーザーに心理的な悪影響を与える可能性があるとして警鐘を鳴らした。特に、AIを「友人」や「カウンセラー」として日常的に接する人の中には、現実世界での人間関係が減少し、感情的依存に陥る危険があるという。

アルトマン氏は、「多くの人がChatGPTをセラピストやライフコーチのように活用し、良い結果を得ている」と評価する一方で、「会話の後に気分が良くなったと感じても、知らぬうちに長期的な幸福から遠ざけられている場合がある。それは望ましくない」と強調。特に、精神的に不安定で妄想傾向のある人々にとっては、AIと現実の区別がつかなくなる危険性も指摘した。

同氏は、将来的に「数十億人が最も重要な意思決定をAIとの対話で行う」可能性について、「人類にとって大きな利益をもたらす半面、深く不安も覚える」と語った。
急速に人間らしい応答が可能になっている生成AI技術に対し、開発と同時に倫理や心理面の安全対策を進める必要性が改めて浮き彫りとなっている。


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