性能・重さ・価格で選ぶ!外出先でも快適な入力環境を手軽に実現するモバイルキーボード
ノートパソコンやスマートフォン、タブレットを外出先でも快適に使いたい。
そんなニーズで役立つのがモバイルキーボードである。
モバイルキーボードと一口に言っても、
有線や無銭接続、大きさ、軽さ、打ちやすさ、そして価格など、それぞれ特長を持つ製品が数多く販売されている。
そこで今回は、モバイルキーボードの選び方やおすすめのキーボードを紹介する。
1. 日本語キーボードと英語キーボードとの違い
ひとつめは、日本語キーボードと英語キーボードについて解説する。
日本語キーボードと英語キーボードで、もっとも異なる点はキーのレイアウトだ。
英語キーボードは日本語の「かな」がなく、「Enter」キーが横長のものが多い。
一方、日本語キーボードは「Enter」キーが逆L字型で、右側に大きく配置されているものが多い。
またWindows の日本語キーボードであれば、英語キーボードにはない「半角/全角 漢字」のキーがある。
Windows版の日本語キーボードには「半角/全角」がある
以降は、日本語キーボードを例に、キーボードについて解説する。
2. MacとWindowsのキーボードの違い
MacとWindowsとでは、キーボードに大きな違いがある。
Macキーボードの「delete」はWindowsキーボードの「BackSpace」であり、カーソルの左側の文字を削除するものだ。
逆に右側を削除するには、Macキーボードは「Fn」+「delete」と2つのキーを必要とするが、Windowsキーボードは「Del(Delete)」を押すだけでよい。
半角英数と日本語の切替えにも注意が必要だ。
Macは「英数」で半角英数、「かな」で日本語に切り替えられる。
Windowsは「半角/全角 漢字」を押すごとに、半角英数と日本語の切替えが実行される。
またMacキーボードには、Windowsキーボードにない「control」や「option」がある。
Windowsキーボードには、Macキーボードにない「Del(Delete)」がある
3. キーピッチ、キーストロークとは
キーピッチとは、
キートップの中央から中央までの距離であり、19mm幅が標準とされる。
モバイルキーボードの中には、小型化のためにキーピッチを狭くしたキーボードがある。
ふだんからキーピッチ19mm幅のキーボードを使用している人は、キーピッチが狭いと、打ちづらく感じる人もいるだろう。
キーストロークとは、
キーを押したときの深さであり、3〜4mmが標準とされる。
キーストロークが深いキーボードはシッカリとした押し心地が得られる反面、素早い入力がしづらい。
■手持ちのモバイルキーボードを一挙解説
筆者が利用しているキーボードの特徴を紹介しよう。
〇PFU「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S」
PFU「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S」
サイズ:W294×D120×H40mm(キートップ上面まで)
電源:単三乾電池×2本
重量:約550g(電池含まず)
価格:36,850円(税込)PFU DIRECT
URL:https://happyhackingkb.com/jp/products/hybrid_types/
本キーボードの最大の特徴は、スムーズで静かなキーの押し心地(打鍵感)だ。
DIPスイッチがあり、キーコードの変更やキーボードのモード設定(Windows/Macintosh)の変更もできる。
BluetoothとUSB Type-Cの両方の接続が可能で、最大4台までのデバイスを同時に接続できる。
モデルは英語配列、英語無刻印・日本語配列・日本語無刻印の4モデルがあり、ボディカラーは墨・白・雪の3色が用意されているため、好みに合わせて選択することができる。
高価な製品ではあるが、打鍵感が良く、他社に同様のキーボードがないため、この打鍵感のために、本キーボードを持ち歩く人もいるほどだ。
〇ロジクール「MX MECHANICAL MINI KX850CL」
ロジクール「MX MECHANICAL MINI KX850CL」(グラファイト)
サイズ:W312.60×D131.55×H26.10mm
重量:612g
電池:充電式リチウムポリマー電池
価格:21,120円(税込)
URL:https://www.logicool.co.jp/ja-jp/products/keyboards/mx-mechanical.html
外出先でもメカニカルキーボードが使いたい人にオススメなのが本キーボードだ。
メカニカルスイッチタイプはクリッキー(青軸)・タクタイル(茶軸)・リニア(赤軸)の3種類があり、それぞれ感触と音が異なる。メカニカルスイッチはスリムだが、いずれもシッカリとした押し心地がある。
Bluetooth、または同梱のLogi Bolt USBレシーバー経由での接続ができ、最大3台までのデバイスを同時に接続可能だ。
デュアルキーレイアウトが採用されており、MacユーザーでもWindowsユーザーでも違和感なく使用することができる。
キーはバックライトを搭載しており、手が近づくとすぐに点灯し、照明状況に応じて自動的に調整される。これにより、適切に節電ができる。
キートップには微妙なカーブ(凹み)があるため、指とのフィット感がある。
メカニカルキーボードを持ち歩きたい人にオススメのキーボードだ。
〇ロジクール「MX KEYS MINI KX700」
ロジクール「MX KEYS MINI KX700」(グラファイト)
サイズ:W295.99×D131.95×H20.97mm
重量:506.4g
価格:15,950円(税込)ダイレクトショップ
URL:https://www.logicool.co.jp/ja-jp/products/keyboards/mx-keys-mini.920-010517.html
クリエーター向けに開発されたコンパクトキーボード。
ボディカラーは、ペールグレー、ローズ、グラファイトの3色が用意されている。
Bluetooth接続により、最大3台までのデバイスに接続できる。別売のLOGI BOLT USBレシーバーによる接続もサポートする。
MacユーザーでもWindowsユーザーでも違和感なく使用できるように、こちらもデュアルキーレイアウトが採用されている。
デュアルキーレイアウトとは別に、Mac用「MX KEYS MINI KX700 for MAC」も用意されている。「半角/全角 漢字」「スタート」「alt」がなく、一部のキーがデュアルキーレイアウトと異なる。macOS、iPadOS、およびiOS用に最適化されているため、iPadやiPhoneを所有しているMacユーザーにはオススメだ。
こちらもキートップには丸みを帯びたカーブ(凹み)があるため、指とのフィット感がある。
レイアウトに違和感がなく、打鍵感の良いキーボードが欲しい人にオススメしたい。
〇Arteck「HW305 ワイヤレス キーボード」
サイズ:W298×D150×H27mm
重量:420g
電源:充電式リチウムイオン電池
価格:2,699円(税込)アマゾン
URL:https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08SK9QT1T/
ロジクール「MX KEYS MINI KX700」によく似た低価格のキーボードだ。
付属のUSBレシーバー(キーボードの裏面に収納可)を差し込むだけで、すぐに使用できる。
キーレイアウトはWindowsのみとなっており、「Enter」近くの記号キーが若干小さく、打ちづらい。
キートップには丸みを帯びたカーブ(凹み)があるため、指とのフィット感が良い。
最上部(ファンクションキー)と最下部のキーは、帯びたカーブ(凸)であるため、好みがわかれるだろう。
打鍵感は「MX KEYS MINI KX700」と似ているが、タッチ感は微妙に異なる。
コストパフォーマンスを重視したい人にお勧めのキーボードだ。
〇ロジクール「K380マルチデバイスBLUETOOTHキーボード」
ロジクール「K380マルチデバイスBLUETOOTHキーボード」(グレージュ)
サイズ:W279×D124×H16mm
電源:単四形アルカリ電池×2本
重量:432g(電池含む)
価格:4,400円(税込)ダイレクトショップ
URL:https://www.logicool.co.jp/ja-jp/products/keyboards/k380-multi-device.920-009581.html
丸いキートップが特徴の低価格なキーボードだ。
ボディカラーは、ローズ、グレージュ、グラファイト、オフホワイト、ラベンダーの5色があり、好みに合わせて選択ができる。
デュアルキーレイアウトであるため、MacユーザーでもWindowsユーザーでも違和感なく使用できる。
左上のEasy-Switchボタンにより、Bluetooth接続で最大3台のデバイスに切り替えができる。
ロジクール「MX KEYS MINI KX700」と似た打鍵感があり、「Enter」近くの記号キーもアルファベットキーと同じ大きさが確保されている。
低価格で打鍵感が良いキーボードが欲しい人にオススメのキーボードだ。
〇サンワサプライ「Bluetoothスリムキーボード SKB-BT36」
サンワサプライ「Bluetoothスリムキーボード SKB-BT36」
サイズ:W285×D125×H22mm
重量:約190g
電源:単四乾電池
価格:2,760円(税込)アマゾン
URL:https://www.sanwa.co.jp/product/syohin?code=SKB-BT36BK
約190gの軽さが魅力のキーボードだ。
デュアルキーレイアウトを採用しており、Bluetooth接続により最大3台のデバイスに切り替えが可能だ。
動作モードの切り替えにより、Windows、Android、macOS、iOSなどの機器に対応できる。
アルファベットキーは十分に打ちやすいが、「Enter」近くの記号キーが小さくて打ちづらい。
低価格で打鍵感が良いキーボードだ。
〇アーキサイト「MOBO Keyboard」
サイズ:W291×D120×H13mm(折りたたみ時 W166×D120×H15mm)
重量:286g
電源:内蔵リチウムポリマー充電池
価格:7,180円(税込)コジマネット
URL:https://mobo-jp.com/products/mobo-keyboard/
三つ折り構造だが、シッカリとした打鍵感があるキーボードだ。
デュアルキーレイアウトを採用しており、Windowsだけでなく、Macでも利用することができる。
Bluetoothにより最大2台までのデバイスに対応する。USBによる有線接続も可能だ。
キーボードを持ち歩く際に使用する保護ケースは、スマートフォンやタブレットを立てるスタンドにもなる。
アルファベットキーは打ちやすいが、スペースキーはやや小さく、「Enter」近くの記号キーが小さくて打ちづらい。
最新版のMOBO Keyboardはキートップに丸みのあるくぼみがあり、指先が馴染むようになっている。
■性能か、重さか、価格か
モバイルキーボードを選択するポイントとしては、性能・重さ・価格がある。
あくまでひとつの目安だが、性能、とくに打鍵感はパーツに依存するため、価格の高いキーボードは打鍵感の良いキーボードが多い傾向にある。
しかし、パンタグラフ方式のキーボードは、安価なキーボードでも高価なキーボードと同等の打鍵感が得られるため、安価なキーボードで十分だと感じるられる。
重さに関しては、安価なキーボードのほうが軽い傾向にある。ただし、安価なプラスチックを使用しているキーボードが多いため、強いタッチだと、キーボード全体がしなる製品もある。
キーレイアウトは製品ごとに異なるため、好みのわかれるところだろう。ちなみに筆者は「Enter」近くの記号キーがアルファベットキーと同じ大きさを採用したレイアウトが好みだ。
いずれにしてもモバイルキーボードは、各社がさまざまな製品を発売しているだけに、自分に合ったキーボードを探すのには時間が掛かるだろう。
大手家電量販店の中には、キーボードのサンプルが陳列されているので、そういった店舗でキーボードを試用してみてから購入するとよいだろう。
ITライフハック 関口哲司
提供(C)ライブドアニュース