自動運航船の実用化へ向けた安全設計ガイドラインを策定
国土交通省は、2018年度から実施している「フェーズ2)自動運航船」の実用化に向けた技術の実証事業で得られた知見を基に、自動運航船の安全設計ガイドラインを策定しました。これにより、自動運航船の開発・実用化が一層促進されることが期待されます。
〇 近年、海上安全の一層の向上、船上の労働環境改善、産業競争力の向上・生産性の向上等の観点から、船舶の自動運航技術の実用化への期待が高まっています。
〇 これを受け、国土交通省海事局では、2018年に自動運航船の実用化に向け、技術開発と基準・制度見直しの大枠を示したロードマップを策定しました。同ロードマップ
では、「フェーズ2)自動運航船※」を2025年までに実用化することを当面の目標としています。
〇 また、自動運航船の安全な設計、製造及び運航を実施するための環境整備として実証事業を実施し、それぞれのフェーズにおいて留意すべき事項などをガイドラインと
して順次整備することとしています。
〇 今般、自動運航船の安全確保に向け、設計上留意すべき事項等をまとめた「自動運航船の安全設計ガイドライン」を策定しました。これにより、事業者による自動運航
船の開発・実用化が一層促進されることが期待されます。
※陸上からの操船やAI等による行動提案で、最終的な意思決定者である船員をサポートする船舶
自動運航船の安全設計ガイドライン(項目)
<設計段階において安全上留意すべき10項目>
(1)運航設計領域の設定
(2)ヒューマン・マシン・インターフェイスの設定
(3)自動化システム故障時等の船員の操船への円滑な移行措置
(4)記録装置の搭載
(5)サイバーセキュリティの確保
(6)避航・離着桟機能を実行するための作動環境の確保
(7)遠隔制御機能を実行するための作動環境の確保
(8)リスク評価の実施
(9)自動化システムの手引き書作成
(10)法令の遵守
出典:国土交通省ホームページ (当該ページのURL)