ChatGPTで名作小説の概要を聞いたら、驚きの展開が待っていた!
話題沸騰の対話型AI「ChatGPT」だが、回答する情報の正確性は担保されていない。
そのため、「〜について教えてください」という質問に対しては、間違った情報が回答として出されることもある。
そこで、今回はChatGPTに名作小説のあらすじを尋ねた場合に、
「どのような回答が返ってくるか?」
検証してみた。
さすがに誰もが知っている名作小説のあらすじくらいは間違わないだろうと期待しているが、果たして結果やいかに?
■夏目漱石の「坊っちゃん」は舞台や登場人物が間違いだらけに……
まずは、日本文学の不朽の名作である夏目漱石の「坊っちゃん」のあらすじを聞いてみた。
定番中の定番とも言える作品だが、返ってきた回答には案の定、多くの間違いが含まれていた。
本来は四国であるべき舞台が岡山となっており、さらに英語教師の名前も間違っている。ある程度想定していたとはいえ、ガッカリな結果になってしまった。
■ヘミングウェイ「老人と海」は大切なものが足りない……
ChatGPTは日本語の最適化や学習はまだ十分でないと言われているので、相性の良い英語、海外文学には強いのではないか?
そこで、ヘミングウェイの「老人と海」のあらすじを尋ねてみた。
回答をざっと読むと、カジキが「マグロ」となっているなど多少の粗は目立つものの、全体のあらすじはそれほど悪くはない。
ところが、よく読むと、この作品のキモである少年との心の交流に関する部分がスッポリと抜け落ちている。大間違いではないが、やや物足りない結果といえよう。
■童話「桃太郎」にまさかのサイドストーリーが!?
ならば、日本人なら老若男女誰もが知っている童話のあらすじならどうだろうか?
「桃太郎」のあらすじを尋ねてみると、
きび団子の記述が一切ない点が気になるが、前半のストーリー自体は問題ない。
ところが、桃太郎一行が鬼ヶ島から帰る途中で雲行きが怪しくなる。
突然、手下の鬼である「オニコロリ」なるキャラが登場し、桃太郎たちと戦うのだ。
もちろん本来のストーリーとはまったく違う展開なのだが、これはこれで楽しいかもしれない。
今回は名作小説のあらすじを例に、ChatGPTの回答の正確性について検証してみた。
やはり「〜について教えて」のように特定の事象について尋ねた場合は、
正確な情報は得られないケースが多いようだ。
ChatGPTは現在のところ、文章の要約などに関しては非常に役立つ。
しかし情報検索的な使い方には向いていないのが実情のようだ。
対話型AIがどのように発展していくのか今後も注目したい。
執筆:しぶちん(ITライター)
提供(C)ライブドアニュース