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アップルも折りたたみスマホへ? シャオミ参入による低価格化で一般人も購入できる時代になるか -ライブドア



2021年の今、話題の最新のスマートフォンと言えば、画面を折り畳むように閉じたり開いたりできる「折りたたみスマートフォン」だ。

横折りスタイルはサムスンとファーウェイが発売し、縦折りスタイルでサムスンとモトローラが発売している。モトローラは日本でも「razr 5G」を発売し、約18万円という価格も大きな話題だ。
折りたたみスマートフォンは、まだ製品数も少なく、価格も10万円以上と高価だ。しかしディスプレイを閉じれば通常のスマートフォンよりコンパクトになり、開けばタブレットなみの大画面が使える。スマートフォン好きな人だけなく、大きい画面を使いたいと考える多くの人たちから注目を集めている。

折りたたみスマートフォンはこれまで大手メーカーしか手掛けていなかったが、シャオミが3月に同社初となる「Mi MIX FOLD」を発表。折りたたみスマートフォンにも新しい動きがでてきた。

Mi MIX FOLDは、現在販売されている折りたたみスマートフォンの中でもスペックが高いだけでなく、価格も低く抑えられている。このことから今後の折りたたみスマートフォンに大きな期待がたかまっているのだ。


シャオミ初の折りたたみスマホ「Mi MIX FOLD」

シャオミのMi MIX FOLDは、ディスプレイを横に開くスタイルで、サムスンの「Galaxy Z Fold2」、ファーウェイの「Mate X2」と同じ構造を持つ。
ディスプレイを開くと8.01インチ、閉じると6.52インチのスマートフォンとして使える。

Mi MIX FOLDのディスプレイは、
・Galaxy Z Fold2の7.6インチ+6.23インチ
・Mate X2の8インチ+6.45インチ
この2モデルよりも大きい。
Mate X2とのサイズ差はわずか0.1インチだが、縦横比が異なることから動画再生時の表示エリアは、Mi MIX FOLDが最も広い。
開いて使う際に、画面をより有効に利用できているのだ。

Mi MIX FOLDのカメラは、
・1億800万画素
・1300万画素
・800万画素
この3つを搭載する。ライバルと比較してみると、

・Galaxy Z Fold2は1200万画素 x 3つ
・Mate X2は5000万画素+1600万画素+1200万画素+800万画素
これらと比べると、最高画質、1億800万画素カメラ搭載が光っている。

またMi MIX FOLDの800万画素カメラは業界初の液体レンズを搭載しており、最新技術の採用もワクワクするポイントだろう。
それに加えフロントカメラも2000万画素を搭載。他社の1000万画素、1600万画素と比べてもMi MIX FOLDが優っている。


Mi MIX FOLDの800万画素カメラは流体レンズを搭載

Mi MIX FOLDで最も注目されているのが価格だ。
中国国内の価格は、9999元(約16万8000円)。日本でいえば「10万円を切った!」とアピールするような価格設定だ。
ライバルのサムスン、ファーウェイの折りたたみスマートフォンの中国国内か価格は1万5000元以上なので、Mi MIX FOLDがいかに安いかわかるだろう。

すでにMi MIX FOLDの発売を受けてサムスンが、Galaxy Z Fold2の中国国内価格を1万6999元(約28万5000円)から1万4999元(約25万2000)に値下げしたから。
サムスンは、今夏に折りたたみスマートフォンの新製品「Galaxy Z Fold3」(仮称)の発売が予定されているが、価格面でMi MIX FOLDの低価格に対応せざるを状況に迫られている。

Mi MIX FOLDが登場する前、折りたたみスマートフォンはスマートフォンの中で最も高価なモデルだった。
しかしシャオミの参入で、価格が一気に下がろうとしている。

スマートフォンの本体価格が下がれば、当然、購入者は増える。
特に折りたたみスマートフォンの新スタイルには興味はあるが、価格が高いことで購入を断念している人が多いことから、価格さえ下がれば購入者が増えることは確実だろう。

サムスンやファーウェイがこれまで2年間で販売した折りたたみスマートフォンの販売数を、シャオミのMi MIX FOLDが抜き去れば価格低下の流れはさらに大きくなるだろう。

このようにシャオミのMi MIX FOLDの登場で、折りたたみスマートフォンは、
「非常に高価で手が届かないスマートフォン」
から
「少しがんばれば手が届くスマートフォン」
というイメージに変わろうとしている。
ほかのメーカーも折りたたみスマートフォン市場に参入投入する動きも早まるだろう。

すでに中国ではOPPOが今年中に折りたたみスマートフォンを出すという話も出ている。噂では今年第2四半期、すなわち数か月以内に製品を出すというのだ。
また日本にはまだ参入していないが、シャオミやOPPOとともに世界のスマートフォン出荷台数でシェア上位に入っているVivoも折りたたみスマートフォンを計画しているという。

このように次々と折りたたみスマートフォンが出てくれば、気になるのはアップルの動きだ。

アップルはサムスンから折りたたみディスプレイを購入し、折りたたみスタイルのiPhoneを出すと噂されている。市場では折りたたみiPhoneは縦折り式で、2023年または2024年ころに出てくるのでは、とも言われている。すでに折りたたみiPhoneの想像図もいくつか出てきている。

しかしこれから2年、3年後、スマートフォンの形や機能がどのように進化しているかはわからない。カメラの数や性能も変わるだろうし、スマートフォンの背面には大きいディスプレイが搭載されることが当たり前になっているかもしれない。


LetsGoDigitalによる折りたたみiPhoneの想像図

現在出てきている想像図を見てあれこれ思いを馳せながらアップルの折りたたみiPhoneを期待している人も多いことだろう。

数年後には誰もがスマートフォンをたたんでいる、そんな時代になっているかもしれない。

執筆 山根康宏





提供(C)ライブドアニュース

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