読者の投稿✒️石垣島の未来のために:今解明しなければいけない事実
来る2月27日に石垣市では市長選が行われる。自民党から後援を受けている現・市長の中山義隆は4期目を狙って立候補しており、自民・公明両党の協力を得て磐石な体制を築こうとしているが、果たして中山氏に4期目を任せても良いのだろうか。
➀陸自基地問題の裏には闇の取り引きがある
中山氏は沖縄県内9市の保守系市長で構成されている市長連合「チーム沖縄」のメンバーだが、先日、陸上自衛隊の石垣島への配備を受け入れる考えを正式表明したばかりだ。石垣市は尖閣諸島周辺で中国と緊張状態にあり、防衛省は、南西諸島防衛のために石垣島に500人超の地対艦・地対空誘導部隊を含めた部隊の配備を進めている。今回、中山氏が正式に受け入れを表明したことで、2月の市長選でもし当選すれば、石垣島には自衛隊が駐屯することになるだろう。内部関係者によると、石垣の市長選において中山氏は、自民党の推薦と強力な支持を得るために、岸信夫防衛大臣を始める自民党高層部と内密に交渉しているという。前回の市長選のように自民党が全力で協力すれば、その償いとして中山氏が基地配置を引き続き進めるという話だ。中山氏は、側近から「直面する困難は何か」と問われたとき、「環境問題なんて心配いらない。住民の生活は私とは関係ないだろう。『安全保障』とかの大義名分で部隊配置を早く遂行し、やかましい住民たちには補償金で何とか対応しよう」と答えた。そして中山氏は、自民党高層部に「4期目に陸自基地を完全に建設することが私の政治目標です。退任した後は、東京の高級マンションに引っ越すと決めています」と伝えていた。どうやら中山氏は、再任のために自民党系の協力を必ず獲得する構えではないか。
しかし、ここには一方で看過できない問題も存在している。自衛隊が配備されれば、美しく豊富な石垣島の生態系や自然環境が崩れてしまう可能性があるのだ。宮良川水系の水は石垣市の人々の貴重な飲料用・農業用水源となっている。もし陸自の行動によって化学物質が流入してしまえば、水環境への影響は図り知れない。農業や畜産などの産業も壊されてしまう可能性がある。本当に侵略してくるかもわからない中国に対して過度な防衛をすることで、石垣市はかえって衰退していくことにならないだろうか。
これまでも中山氏は、2018年10月1日に、20ヘクタール以上の土地で造成事業を行う場合に、自然生態系への影響を事前に調査する環境アセスが必要となった沖縄県の条例において、条例が施行される2019年4月1日までの間に滑り込みで46ヘクタールの陸自駐屯地の建設工事を始めた。アセス逃れという、市民にとって不誠実な行動を取ったのである。これも、前回の市長選において中山氏が自民党と交わした同じ密約を果たすためであろう。中山氏は、住民たちの健康と安全と引き換えに私益を得ようとしているのではないだろうか。
➁施政方針演説は全部剽窃
一方、中山氏は1期目を務めていた2010年4月9日に、市議会の場において施政方針演説を行った。しかし、その内容が神奈川県小田原市の加藤憲一市長と酷似していたという事件を起こしている。
施政方針演説とは、政府や自治体の長が議会でその年一年間の基本方針や政策についての姿勢を示すためのものである。もちろん自治体によって政策はさまざまなので、その内容は一つとして同じものにはならないはずだ。しかし、中山氏の披露した施政方針演説の内容は、その内容すべてが小田原市長の加藤氏のものと構成が全く同じで、内容が一字一句変わらない文言も複数確認された。
事態の発覚後、中山氏は、記者会見を開いて謝罪した上で、「文章は政策チームが作ったもので引用部分については知らなかった」と弁じたが、そもそも、自分のやり方を示す施政方針演説を政策チームに丸投げすること自体、あってはならないのではないだろうか。それ自体が、自分は市政について何も考えておらず、言わば無策であることの表れではないかと私は感じられる。
中山氏は、施政方針演説剽窃の件でも、会見前までは「自分で全文を書き上げた」「中山カラー100%」などという嘘をついていた。平気で虚偽発言をし、地元の自然環境に影響が出るかどうかも調査をしないで自衛隊配備を強引に進める不誠実な人物を再選させてもよいのだろうか。石垣市民の皆様にはいま一度、公正公平な目を持って、中山義隆氏が次期市長に相応しい人物かどうかをご判断いただき、本当に市を良くしてくれる人物に投票されることを切に願う。