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憑依する炎 まるで生物のようなチームラボプラネッツ TOKYO DMM 新作 -ライブドア


憑依する炎 まるで生物のようなチームラボプラネッツ TOKYO DMM 新作

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チームラボプラネッツ TOKYO DMM(以下、チームラボプラネッツ)は、東京・豊洲にある『水に入るミュージアム』だ。チームラボが掲げる「Body Immersive」というコンセプトのもと、入館者はチームラボの巨大なアート作品の中に入り、自分自身を含めて作品を楽しめる。

2021年4月6日、一般公開に先駆け、メディア関係者を対象とした「新作お披露目体験会」が開催された。
当日はチームラボによる館内プレスツアーを体験したのち、担当者にチームラボプラネッツの魅力を語ってもらった。

■入館者がアート作品の中に没入して楽しむ
チームラボプラネッツは、入館者がアート作品の中に没入して楽しむ体験ができ、水の中に入る作品もある。このためロッカールームで、上着や手荷物を預け、裸足での体験となった。

館内は全体的に照明が落としてあり、長い廊下を抜けると作品と対面する。

〇坂の上にある光の滝 / Waterfall of Light Particles at the Top of an Incline
水の流れる坂道を登り切ったところで出逢ったのは光の滝だ。
この滝は四国の山奥にある自然の滝を原型としており、滝を構成する水の粒子に光を当てることにより、輝く粒子が流れ落ちる滝が構成されている。
残存効果により光跡が残り、入館者は空間上に線を描く滝の演出を楽しめる。
また光る滝が周囲を照らしてくれ、暗闇の中で空間を認識できる。


暗闇の中に突如と現れる「光の滝」は、インパクトが絶大だ。

〇The Infinite Crystal Universe
クリスタルとミラーで構成させた、光の彫刻。
無数にある光の点がミラーに映り、無限に広がる空間が現れる。
スマートフォンアプリを利用すれば、自分で選んだモノを投げ入れて、空間を変化させることができる。誕生した立体物が互いに影響をうけたり、人の存在が影響したり、刻々と変化していく作品の表情が印象的だった。


時間とともに個々のクリスタルが立体に見えてくる。

〇人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング / Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People – Infinity
無限に広がる水の中を、鯉が泳いている。
人が水の中を移動すると、そのアクションが変化をもたらす。
たとえば、人が鯉にぶつかると、その季節にあった花に変化して、やがて散っていく。
咲く花は、季節ごとに変わる。


膝下ぐらいまで水の中に入り、鯉と花の変化を楽しめる。

〇憑依する炎 / Universe of Fire Particles
炎は光と熱で構成される現象だ。燃焼と呼ばれる化学反応であり物質ではないが、時には生物のように感じる存在でもある。

燃焼している状態は、線を描いて表現され、その線が集まって炎となっている。
炎をよく見ると、黒い何かがあり、チームラボは「絶対的な存在」と呼んでいる。
その絶対的な存在により、炎のかたちが変わっていく様を見ることができる。
水面に映る炎も美しい。


大迫力の炎の中央に見える黒い何かが「絶対的な存在」だ。

〇意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 平面化する3色と曖昧な9色、自由浮遊 / Expanding Three-Dimensional Existence in Transforming Space – Flattening 3 Colors and 9 Blurred Colors, Free Floating
部屋の中は、光の球体で埋め尽くされている。この球体はゆっくりだが、空気により上下左右に動いている。
この球体を人がかき分けたり叩いたりすると、球体の色が変化する。
球体の色がすべて同じだと、空間は2次元のように感じられる。
球体の色が異なると、空間は3次元の世界に変わる。
こうした不思議な世界を体験できる。


複数の色が交じり合うと、我々がいる3次元の空間になる。

〇Floating in the Falling Universe of Flowers
美しい花を鑑賞できる部屋だ。部屋は全面鏡張りになっており、1年を通して様々な花が咲き乱れる。
床の上に寝転がると、変わりゆく花々に思わず魅了される。
スマートフォンアプリから蝶を投げ込むと、蝶が現れ、花々の中を舞う美しい姿を見られる。


1年を通して花の一生を見ることができる空間だ。

〇空から噴き落ちる、地上に憑依する炎 / Universe of Fire Particles Falling from the Sky
まるで炎の滝が空から噴き落ちているかのようなアート作品だ。屋外で鑑賞できるパブリックアートであり、入館者でなくても外から見ることができる。


炎が空から憑依している印象的な作品だ。

〇フードスタンド 「 Everything is in your hand 」
敷地内にはフードスタンド 「 Everything is in your hand 」 が設置されており、通常メニューに加え、季節限定メニュー「桜とベリーの抹茶ラテ」 「桜と苺のどら焼き」を提供していた。

「桜とベリーの抹茶ラテ」は抹茶の美味しさを生かしつつ、ベリーの甘さが際立つドリンクに仕上がっている。
「桜と苺のどら焼き」は甘めの餡子に、苺と生クリームを加えた逸品だ。
いずれも初めて食べたが、非常に美味しかった。


季節限定メニュー 「 桜とベリーの抹茶ラテ 」 と「桜と苺のどら焼き」。

■「憑依する」というコンセプト
イベントのテーマである「炎」を担当したチームラボの下山佳介氏に話を聞いた。

下山佳介氏
「この前のイベントの滝もそうだったんですが、もともとチームラボでは自然現象や流体などをテーマにして研究をしていて、次は炎をテーマにした作品を作ろうということになりました。その中から竜巻のような炎の自然現象があって、その動画からインスパイアされて、そういった炎を目指して物理シミュレーションをしてきました。」

炎を作品とするイベントは、2年半から3年ぐらい前から着手し、初めのうちは想定と違う炎になるなど、トライ&エラーを繰り返したという。

実現するのに難しかったことを聞いてみた。

下山佳介氏
「物理シミュにレーションになるので、映像を作るのとは違い、思った通りに行かないところがあり、それがメリットであり、デメリットでもありました。」

「どういう条件を揃えて行ったら美しいかたちになるのか」というのは、即座に理解できるものではなく、トライ&エラーの繰り返しで難しかったという。

下山佳介氏
「とくに力を入れたのは、どういったものが炎の表現として美しく適しているのかと。黒い絶対的な存在を入れるまで、炎にどうやって変化を与えていくかみたいなところを、いろいろ試してみたところです。」

今回は「流体が憑依する」というコンセプトのもと、「炎の場合には何に憑依すればよいのか?」を考えた結果、チームラボ代表の猪子寿之氏が黒い絶対的な存在というものを考えた。それが変化することにより、炎も変化していくユニークな作品となった。

最後に今後の展開について聞いてみた。

下山佳介氏
「この作品は初めて皆さんにお披露目したものです。これからどんどんブラッシュアップしていくので、さらにパワフルな存在になっていくと思います。こういった作品を展示できる場所も、来年や再来年も海外を含めていくつかの展示会が決まっているので、そこでお披露目できるような作品として進化していくと思います。」


「炎」について語る、チームラボの下山佳介氏。

チームラボプラネッツは、政府が緊急事態宣言を発出したことにより、現在は臨時休館中だ。
再開が決定次第、公式サイトで発表される予定だ。

<概要>
名称:チームラボプラネッツ TOKYO DMM
会期: 2018年7月7日 – 2022年末
所在地: 東京都江東区豊洲6-1-16 teamLab Planets TOKYO
料金: <入場 エントランスパス>
大人(18歳以上) 3,200円 大学生・専門学生 2,500円
中学生・高校生 2,000円 小人(4歳 – 12歳) 300円
3歳以下 無料 シニア(65歳以上) 2,400円 障がい者割引 1,600円
公式SNS: Instagram: https://www.instagram.com/teamlab.planets/ Facebook: https://www.facebook.com/TL.Planets/ Twitter: https://twitter.com/teamLabPlanets

チームラボプラネッツ TOKYO DMM
ITライフハック 関口哲司





提供(C)ライブドアニュース

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